株式会社朝日新聞社
コーポレート本部 人事部 採用チーム 栗田 優美 様
2002年、記者として入社。金沢総局、大阪本社校閲センター、奈良総局、東京本社文化くらし報道部、ジャーナリスト学校(記者育成のための部署)を経て、2022年8月より現職。記者部門の採用を担当する。
(所属・内容は取材当時のものです)
まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
当社は1879年の創刊以来、全国紙「朝日新聞」の発行を中心に報道活動を行っている新聞社です。新聞以外にも、美術展や博物展の企画・運営、広告によるクライアントの課題解決、「朝日新聞デジタル」等のWebメディアの運営といった幅広い事業を展開しています。
貴社では採用管理システム『i-web』を長年にわたりご利用いただいています。かなり深く使いこなされていると伺っていますが、主にどのような機能を活用されていますか?
まず、応募者データや選考は『i-web』で一括管理しています。プレエントリーから面接、その後の評価に至るまで、採用に関する情報はすべて『i-web』にあるかたちです。また、マイページ機能も学生とのコミュニケーションに欠かせません。採用サイトは一般に広く公開している一方で、マイページではプレエントリー者限定のコンテンツも公開しています。例えば内定者の体験談といったものですね。
貴社の採用活動において、『i-web』はどのような存在だとお考えでしょうか
わたしが人事に配属された当初から使っているものなので、『i-web』がない状況を想像するのが難しいのですが……『i-web』のない採用は「パソコンを使わず仕事をすること」と同じぐらい難しいというイメージです。例えば現代のように個人情報の取り扱いが重視される時代において、応募者情報を紙媒体やローカル環境で保管するのはとてもリスクが高いことです。その点、『i-web』では個人情報をすべてセキュリティレベルの高い環境で管理しているので、データの管理について心配する必要がありません。
貴社では通常の『i-web』のサービスに加え、オプションとしてRPO(採用プロセスアウトソーシング)サービスもご利用になっていますね。
はい。『i-web』には豊富な機能がありますが、一度慣れてしまえばあとは直感的に使い方がわかってくるシステムだと感じています。しかし、複雑な採用フローや変則的な採用施策をスピーディーに実践するためには、自社で操作するだけでは難しいケースもあります。そこでRPOサービスを導入し、ヒューマネージ社の担当者にサポートしていただくことになりました。担当者は『i-web』の機能はもちろん、多くの企業の採用事例を知り尽くしているので、私たちの理想とする採用を『i-web』でどのように実現するか、適切にアドバイスしてくださり、本当に助かっています。
具体的にどのようなサポートを受け、どのような採用施策を実現されましたか?
例えば、私たちは就活生の皆さんの負担をなるべく軽くし、公平な採用活動を行うことをポリシーとしています。その取り組みの一つに、「エントリーシート提出段階では顔写真を求めない」というものがあります。これは容姿による偏見をなくすためのルールであり、学生の多くから「容姿ではなく、文章だけから評価してもらえると思えて安心した」「写真館で顔写真を撮る手間やお金が省けた」とポジティブな評価をいただいています。ただし、面接時には本人確認のための顔写真が必要なため、顔写真の提出と面接予約という2段階の手続きが負担なくスムーズに進むよう、データの受け渡しに工夫が必要でした。そこでヒューマネージ社に相談した結果、「顔写真をアップロードしていただくと同時に登録ボタンなどを押さずに、自動的に面接予約画面へ飛ぶ」という対応を提案していただけたのです。その結果、学生に顔写真が書類選考に影響を与えているという印象を与えずに、公平性の確保を実現することができました。
ヒューマネージ社とのコミュニケーションについては、どのような所感をお持ちですか?
非常にレスポンスが速く、やりたい施策を伝えるとすぐに最適な方法を提案していただけるので助かっています。担当者とは定期的に打ち合わせの機会をいただいていますし、それ以外のときにも当社のことを気にかけていただき、ときには「そろそろ学生へこの情報を公開してはいかがですか?」といった提案をいただくこともあります。何よりありがたいのは、担当者の皆さんが気さくで親切な方ばかりであること。そうしたサポートのおかげもあって、『i-web』を最大限活用できているのだと思います。
他に、『i-web』をご利用になっていてメリットに感じることがあれば教えてください。
普段はあまり意識することがないのですが、「学生にとっての使いやすさ」も重要なメリットの一つだと思います。おかげで、学生から『i-web』の操作に関する問い合わせをいただくことは滅多にありません。もしも『i-web』が使いにくいシステムだったら、応募者の皆さんに負担をかけてしまうことになりますし、私たちも対応に忙殺されてしまいますよね。「就活生の負担を軽くする」という当社の採用ポリシーにも適合したシステムだと思います。
最後に、今後『i-web』をどのように活用していきたいか、抱負をお聞かせください。
『i-web』には当社の採用に関するデータが蓄積されています。このデータの宝庫を活用しない手はありません。時期やイベントごとの学生の動きを細かく分析し、課題を抽出すれば、最適な施策を打ち出すのに役立つでしょう。しかし現在はこうした分析をこまめに行うマンパワーがなく、毎年の選考が終わってから振り返りをしているという状況です。『i-web』には、BI(=Business Intelligence)機能が搭載されており、これを使えば簡単にリアルタイムの分析が可能になると聞いています。今後は、データに基づいて学生のニーズをいち早く取り入れ、最適な導線設計や、より良く当社を理解していただけるイベントの企画を実現していきたいです。