住友林業株式会社
人事部 採用グループ 幕田 絵理 様
2007年に新卒で入社。住宅営業本部にて戸建て住宅の営業に従事したのち、人財開発部へ異動。若手営業職の育成を経て、2019年より現職。現在は採用グループのプレイングマネージャーとして、新卒・キャリア採用の両方に携わる。
(所属・内容は取材当時のものです)
まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
住友林業というとハウスメーカーのイメージが強いと思いますが、「森林」「木材」「建築」という3つの分野を一気通貫で手掛けています。まず最も川上に位置する資源環境事業では、国内外の約29万ヘクタールに及ぶ森林を保有・管理するなど、大規模な森林経営を展開しています。次に、これらの木材を商社として加工・流通する木材流通事業、さらにその先に建築事業があるというわけです。建築」分野においても一般的なイメージとは異なり、近年はオフィスや学校といった中・大規模の木造建築も多く手掛けています。また、林地未利用材や解体材を再利用した木質バイオマス発電など、再生可能エネルギー事業にも力を入れています。
貴社では長期にわたって採用管理システム『i-web』をご利用になっています。現在は主にどのような機能を活用されていますか?
すべての学生を『i-web』で一元管理しているので、今では採用活動に不可欠なツールとなっています。当社では住宅営業職、建築技術職、業務企画職、事務企画職といった職種別の採用を行っており、職種別の応募数の推移などの情報を簡単に確認できるところも便利ですね。採用活動の現状と課題を把握する上で、『i-web』のわかりやすい統計レポート機能は業務効率化に大いに役立っていると思います。また、当社ではマイページを軸とした採用広報を積極的に行っているので、マイページ機能や、簡単にコンテンツや採用サイトを作れるCMS機能もフル活用しています。
CMSを使ったコンテンツは、採用活動においてどのように役立っていますか?
たとえばインターンシップの集客は、主にマイページから行っています。イベント前には必ずマイページにバナーを貼り付け、そこからイベント紹介の特設サイトに誘導するという導線ですね。この特設サイトも、『i-web』のCMS機能を使って採用担当者が制作しているんです。以前はこうした特設サイトがなく、インターン情報をマイページのメッセージ本文で紹介していたのですが、テキストだけではイメージが持ちにくいようで、応募者からの手ごたえは今一つでした。現在のように写真やVlog(動画ブログ)を用いてイベントの内容を紹介する特設サイトは、現代の学生にマッチしているのだと思います。
コンテンツ施策が見事に成功している事例ですね。実際にCMS機能をご利用になっての所感はいかがですか。
私も含め採用チームのメンバーはデザインの素人ばかりですが、CMS機能にはテンプレートがたくさんあるので、告知内容に応じて最適なパターンを選べば、誰でも簡単に写真や動画を配置したきれいなページをつくれます。制作したページは、マイページにバナーを貼り、リンクさせることで誘導しています。「マイページを見ればいつも何か新しいイベントが告知されている」という状況をつくることで、マイページへのログイン回数=応募者との接点機会も増えましたし、長期化している就職活動において当社への興味を維持することにつながっていると分析しています。
応募者管理機能については、どのように業務効率化につながっていると思われますか?
細かい機能はたくさんあるのですべてお話しすると長くなってしまうのですが、私が特に気に入っているのはグループ機能です。さまざまな切り口で学生を検索してグループ化し、彼らに対して一斉にメッセージを送れるところが便利ですね。
どのようなグルーピングをされているのですか?
例えば、マイページへのログイン回数が極端に少ない学生です。マイページにログインしない人の中には当社への興味が薄い方もいると思いますが、「当社に興味はあるけれどマイページを見るメリットが伝わっていない」という方もいらっしゃいます。そうした方にこそ、ぜひ「住友林業チャンネル」をはじめとするコンテンツを見てほしいというねらいから、グルーピング機能で絞り込んだ彼らに対し、イベント情報やマイページへの閲覧を促すメッセージを送っています。これにより、マイページに頻繁にログインする学生の割合を10%増加させることができました。
選考時など、その後の採用フェーズにおいてはいかがですか。
エントリー職種別にメッセージを送る際にも『i-web』のグルーピング機能は重宝しています。当社では職種別に採用担当者も分かれているので、「どの採用担当者がどの学生にどのようなメッセージを送るか」を手動で管理すると非常に煩雑な作業になってしまいます。自動的に正確なグルーピングができるおかげで、メッセージ送信の手間が大幅に省けていると思います。
応募者へのコミュニケーションについては、SMS機能も活用いただいています。導入に至った背景について伺えますか。
2026シーズンの新卒採用では、初めて採用する職種があり、そのための効果的な母集団形成方法を模索していました。特に、該当職種の仕事体験イベントへの応募者を増やすための手段を検討している中で、ヒューマネージ社の担当者から提案をいただき、SMS機能を導入しました。
それまで当社では、マイページ登録者に対してメールを通じたアプローチしか行っておらず、新たな手法の必要性を感じていました。その中で、SMS機能を活用することで、イベントの存在をより多くのマイページ登録者に認知してもらうことができたと考えています。
具体的にはどのように活用されているのでしょうか。
主に応募を促したいイベントの実施1~2週間前に、対象者に向けてSMSを配信しています。送信する文面は、イベントの予約を促す内容としています。これによりあるイベントでは参加者のうちSMS受信者が全体の40%を占めることもありました。
SMS機能を継続的に活用することで、より効果的なアプローチを実現できると期待しています。送信タイミング、ターゲット、文面などに工夫を加えながら試行し、その効果を測定して、より高い効果を得られる方法を追求していきたいと考えています。
その他に、『i-web』をご利用になっていてメリットに感じることがあれば教えてください。
ヒューマネージ社からのサポートがとても充実していると思います。操作方法がわからないときや、マイページを使った施策についてアドバイスがほしいときなど、いつでもカスタマーサクセスの担当者に相談できるのは本当に助かりますね。
担当者とはどのように連絡をとられていますか?
電話をかけることもありますが、管理画面上から担当者へ直接質問を送れる機能も便利です。いつも非常にレスポンスよく的確な回答をいただき、業務が滞ることはほとんどありません。当社の場合は毎月定期的にミーティングをさせていただいていて、前月の振り返りと今月の戦略について方向性を話し合っています。やはりヒューマネージ社にはさまざまな業種・企業の採用ノウハウが蓄積されていますし、当然『i-web』の活用法にも精通されているので、毎回勉強になることが多いです。この定期ミーティングのおかげで、安心して中長期的な採用戦略を推進していくことができていますね。
最後に、今後『i-web』を活用してどのような採用を実現していきたいか、抱負をお聞かせください。
蓄積されたデータを自由自在に分析できるBI機能をより活用し、応募者の動向を細かく分析するなど、戦略立案や施策のブラッシュアップにつなげていければと考えています。これまで単純な分析や効果測定は採用担当者自身で行っていたのですが、これだけ採用活動が長期化し、採用トレンドが目まぐるしく変化する状況では、緻密な分析を人の手で完結するのは難しい。学生のニーズを正確にとらえ、効率的に最適な戦略を実施するためにも、BI機能をさらに活用していきたいと思います。