株式会社ロッテホールディングス
人事部 採用一課 石川 博晟 様
2018年に新卒入社。中部統括支店にてお菓子の営業に従事したのち、健康事業部にて健康食品、健康関連商品の営業に携わる。2021年、社内公募制度で人事部に異動。「ロッテをより良くするため、自らの営業経験を活かして良い人材を採用したい」との思いに基づき、新卒採用業務に取り組む。
(所属・内容は取材当時のものです)
まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
当社は1948年創業の総合菓子メーカーです。ガムでは「キシリトール」、チョコレートでは「ガーナ」、アイスでは「クーリッシュ」といったように幅広いジャンルでトップクラスの商品をつくっていますが、業界の他の大手企業と比べると後発企業です。そのため「他社と違うことに挑戦しよう」という精神はひときわ強く、近年は「ロッテノベーション」というキーワードを掲げて新製品の開発・製造・販売に取り組んでいます。
貴社では2007年より採用管理システム『i-web』をご利用になっています。導入の経緯を教えていただけますか。
私が入社するずっと前のことになりますが、導入前は学生の個人情報を手作業で管理しており、非常に効率が悪かったと伝え聞いています。『i-web』を導入したことで、業務の効率化は飛躍的に進んでいることは間違いありません。また、ここまで長く利用し続けている決め手としては、システムの使いやすさだけでなく、ヒューマネージ社の担当者によるサポートが手厚いことも大きいです。
現在『i-web』のどのような機能を主にご利用になっていますか。
学生の情報はすべて『i-web』で一元管理しています。選考履歴の管理やイベントの予約受付もすべて『i-web』から行っており、面接管理機能も活用しています。特に、Google Meet連携機能により、オンライン面接用のURLを自動で生成できるので、面接前の準備を効率よく進められています。また、『i-web』で採用に関するデータを一元管理することで、学生の応募状況などの必要なデータを簡単に取り出せる点も非常に便利です。学生の応募状況をこまめに確認できることは、インターンシップなどのイベントを企画する際に欠かせない機能です。『i-web』なしの採用業務は、もう私には想像もつきません。
貴社では2025シーズンよりショートメッセージ(SMS)機能を導入されています。導入の背景をお聞かせください。
例年、書類選考の合格者に対し、メールで面接の予約を促しているのですが、この予約期限に間に合わない学生が増えてきたことが導入前の課題でした。今は売り手市場ということもあり、学生宛てに企業から膨大な数のメールが届いているため、当社を志望している学生でもついメールを見落としてしまうことがあるのです。実際に、面接予約期限が過ぎた後に「すみません、メールに気づきませんでした。何とか面接してもらえませんか」といった連絡をいただくことも多々ありましたが、さまざまな要因があり例外を受け付けるのは難しいことが実情です。
また、ときには書類合格者に電話をかけて、面接の予約を促すこともありましたが、今の学生はなかなか電話に出てくれません。知らない電話番号からの電話は出ないという方も多いですし、アルバイトや研究、実習が多忙で電話をする時間がないという人もいます。私たち採用担当にとっても、電話をかけるために工数を割くことは負担になっていました。
そこで、メールや電話よりも確実に見ていただけるリマインド手段として、SMS機能を導入することにしました。これは、『i-web』からスマートフォン宛てに短いテキストを送ることができるというサービスです。SMSは電話番号のみで送信できる上に、ポップアップ表示されるため開封率が高いので、リマインドの効果が高いと考えました。
学生への確実な情報伝達のために、SMS機能を使っているのですね。
ほかにも、特に参加してほしい1dayインターンシップの予約締め切り前や、WEBテストの締め切り前にリマインドを送ることもあります。特にエントリーシートの提出からWEBテストの案内まで時間が経っているので、学生にとっては「忘れたころに案内が届く」という状態になりがちです。そのため、リマインドを通じて、多くの学生が次の選考に進めるように配慮しています。
SMS機能を使うことで、どのような効果がありましたか?
WEBテストの受検締切日の前日にSMSでリマインドを送るようにした結果、顕著な反応がありました。2025シーズンの例を挙げると、未受検者のうち半数以上が締切までに受検していただき、昨年と比較しても大幅に改善することができました。
明確に成果が出ているのですね。面接申し込みのリマインドについてはいかがですか。
面接についても、SMSを送った未予約者のうち、WEBテストと同等の半数以上が予約してくださいました。
学生からの反応はいかがでしょうか。
懇親会などの機会に質問したところ、「メールは着信しても画面上に表示されない設定にしているので見落とす可能性があるが、SMSはポップアップで表示されるので自然に目に入る。おかげでロッテからの連絡を見落とさずに済みました」という好意的な回答もいただきました。
採用チーム側には負荷はかかりませんでしたか?
全く負担は感じませんでした。配信先はイベントや選考の未申込者と決まっているので迷う必要はないですし、SMSは短いテキストでの配信になるため、文面も「イベント・選考に未予約です」という旨を簡潔に伝えるもので十分です。あとはボタン一つで配信できるので、手間はほとんどかかりません。
今後、SMS機能をどのように活用していきたいとお考えですか?
従来は文字数制限が短いため、伝えられる内容が限られていましたが、今年からは最大文字数も増えたので、一層使いやすくなると期待しています。忙しい学生の方にも「あっ、このメッセージは見ておかなくては」と思ってもらえるような文面を工夫したいですね。イベント案内や、WEBテスト、面接の予約締切など、学生に知ってほしい情報はたくさんあるので、これからも配信数は増やしていく見込みです。
最後に、今後の採用活動に向けて『i-web』をどのように活用していきたいか、お話しいただけますか。
今後も『i-web』を選考フローの組み立てや業務の効率化に役立てていきたいと考えています。特に、分析ツールであるBI機能をさらに積極的に活用し、課題抽出や効率化につなげていきたいですね。また、応募者の自社への関心度をスコアで可視化する「スコアリング機能」についても、応募者とのマッチングを高めるために活用したいと考えています。