松竹株式会社
人事部人材開発室 水谷 華子 様
2016年に新卒で入社。映画グッズの流通、演劇の宣伝を経て、2020年より現職。新卒採用の全体設計および運用に従事する。
(所属・内容は取材当時のものです)
まずは改めて、貴社の事業について簡単にご紹介いただけますか?
当社は演劇と映画を軸としたエンターテイメント事業を手掛けています。中でも日本の伝統芸能である歌舞伎を支え続けていることは松竹の誇りであり、責任でもあると考えています。映画事業についても100年以上手掛けており、日本を代表する作品も多数生み出してきました。近年はこれに加えて不動産事業や新規事業も積極的に展開しており、行政と連携した街づくりや最先端技術を駆使した新サービスも行っています。
貴社では2020年より採用管理システム『i-web』をご利用になっています。導入の経緯について教えてください。
『i-web』を導入する前は、就職情報サイトに付属した管理システムを使っていました。ところが新型コロナウイルスの流行に伴い、面接をオンライン化することになったため、オンライン面接をスムーズに実施できる採用管理システムを新たに導入することになったのです。『i-web』には採用管理システム一体型のオンライン面接機能があり、別URLを発行することなく『i-web』からボタン一つでオンライン面接を実施することができますし、複数人が参加する面接にも対応しています。こうした利便性の高さに加え、ヒューマネージ社の担当者がとても親身に説明してくださったことが導入の決め手となりました。
『i-web』の中でも、特によく活用されている機能や、メリットを感じられている点について教えてください。
『i-web』でオンライン面接をスムーズに実施できていることが、まずは大きなメリットだと考えています。オンライン面接用のURLを発行して面接官と応募者にメールを送るという従来の方法ではミスが起きやすいため、人事部内でトリプルチェックをかける必要がありました。『i-web』からオンライン面接を行うことで面接官と応募者との紐づけを画面上で確認しながら設定できるのでミスが起きにくく、私たちとしても安心して面接を運用できるようになりました。
貴社では動画選考も行われていますが、こちらも『i-web』を活用されているのですか?
はい。動画選考というのは、エントリーシートと一緒に1分間の動画を提出していただくもので、『i-web』導入後に開始した施策です。エントリーシートの文字と写真だけではどうしても人柄が見えにくいため、動画を通して学生の人となりや「伝える力」を見極めたいと考えました。実際、エントリーシートだけなら不合格になっていた方でも、動画と合わせることで合格になるケースは少なくありませんし、実際にお会いしたときの印象も動画の印象に近いことが多い。おかげで選考の精度が大いに上がりました。以前は動画を共有できるシステムがなく、実施するのが難しかったのですが、『i-web』なら画面上で簡単にデータをアップロードできるので本当に助かっています。また、選考にあたっては面接にまつわるさまざまな機能も大いに役立っています。
具体的にはどのような機能が便利だと感じられますか?
応募者の評価入力をWeb上で効率的に行える機能がとても便利です。複数の社員が一人の学生のエントリーシートに対して同時に評価を行う際は、互いの評価が見られない状態にすることも、逆に公開した状態で評価を記入することもできます。最近は選考のフローも複雑化しているので、それに合わせた設定が柔軟にできるのはとても便利ですね。
『i-web』導入により、業務の効率化や採用活動の最適化につながったエピソードなどがあれば、ぜひお聞かせください。
先ほどお話ししたオンライン面接の運用についていうと、オンライン面接用のURLを逐一発行してメールで送信する手間とチェック工数が省け、相当な工数削減が実現できているのは間違いありません。また、応募者との連絡はすべて『i-web』のマイページを通じて行っていますが、当社の場合マイページ登録者が 1万人を超え、通常のメールではこれだけの応募者に対応することは困難です。アドレス間違いなどのミスが起こったときのリスクも甚大でしょう。届けたい応募者に合わせてメッセージを届けられる『i-web』なくして、応募者とのやり取りは考えられません。
貴社ではCMS機能を活用し、マイページ登録者に限定した情報発信に注力していらっしゃいます。マイページコンテンツに注力する目的はどのようなものでしょうか。
優秀な方に当社を選んでいただくためには、仕事の魅力ややりがい、松竹のミッションや事業の意義をしっかり伝えていく必要があります。そこで、情報発信の重要な起点となるのがマイページ。採用サイトと違い、マイページ登録者のみ閲覧できるマイページコンテンツであれば、採用サイトで公開しづらい攻めた内容やリアルタイムの情報も発信することができ、当社の理解を深めていただきやすいと考えています。現在、マイページコンテンツの企画・制作は内製しており、段階的にリニューアルを行っています。
具体的には、どのような情報を公開されているのですか?
まずは、インターンシップの情報をまとめたページ、過去の会社説明会のアーカイブ動画をまとめたページといった基本的なページを新設しました。松竹を志望する学生が会社の理念や事業を理解し、イベントへの参加をスムーズに行っていただくためです。以前は就職情報サイトごとに情報が分散していましたが、それをマイページ限定の特設サイトに集約したかたちです。また、松竹が手掛けた演劇・映画などの最新作をすべて学生自身が調べるのは大変なので、毎月のラインナップをまとめたページをつくりました。さらに、学生に安心して応募していただくため、採用担当者の名前、顔、メッセージも載せました。近日中には、各部門に所属する1年目社員を集めた座談会ページや、面接回数・内容といった選考フローの詳細を紹介するページも公開する予定です。
内容も素晴らしいですが、デザインも非常に洗練されているという印象です。
ありがとうございます。『i-web』のCMS機能には用途に合わせた採用広報向けのテンプレートがたくさんあるので、それだけでもクオリティの高いページの制作は可能です。しかしエンタメ企業である松竹に相応しいサイトをつくりたいと考え、工夫を凝らしてオリジナルのデザインを手がけています。実はコンテンツの企画・制作は、若手メンバーが率先して担当してくれています。デザインやプログラミングが未経験者でも、CMS機能は直感的に操作しやすいので、マニュアルやヘルプデスクに頼らずとも、繰り返し使っていくうちに操作スキルが身についているようです。テンプレートを元にデザインを自在にカスタマイズできるCMS機能がなければ、ここまでのサイトを内製することはできなかったと思います。
最後に、今後『i-web』を活用して目指したい採用について、抱負をお聞かせください。
今はまだインターンシップの面談記録など、一部のデータを表計算ソフトなどで管理しています。今後の目標は、そうした採用に関するすべての情報を『i-web』で一元管理すること。少人数の採用チームで1万名を超える応募者を管理していくためには、業務の効率化が欠かせません。ヒューマネージ社の担当者の方の協力も仰ぎつつ、『i-web』の機能を最大限に活用していきたいと思います。また、今後もさらにCMS機能を極め、「このサイトを見ただけで、企業研究のすべてが終わる」というぐらい、充実したマイページコンテンツを完成させたいです。学生の役に立つことはもちろん、エンタメ企業・松竹らしく、読む人に楽しんでもらえるサイトにしていきたいですね。